2x04 "Lynch Pin"

イザベル・デ・オバルディア医師のオフィス ー 日中

[ヘレナ・ピーバディー、イザベル医師の向かいのソファーに座っている。電話が鳴る。]

[タイトル:ニューヨークシティー、現在]

イザベル:(電話)もしもし。デ・オバルディア医師ですが。折り返し電話しました。今から45分間ほど会議にいます。

[電話を切る。ヘレナ、医師を見る。]

イザベル:話し会うべきだと思う。

ヘレナ:だから私がここにいるんじゃない。

[ヘレナ、ゆっくりと上着を脱ぐ。]

イザベル:お願いだからしないで。

ヘレナ:しないでって何が?

イザベル:私が言ってること分かるでしょ。

[ヘレナ、腰深く座り、脚を組む。]

ヘレナ:やったことを恥じてるの?

イザベル:あれは間違いだった。私…私、免許を失う可能性があったんだから。

ヘレナ:私はそんなことしないわよ。

イザベル:私はあなたへの責任があるの。でもそれを悪用しちゃった。(躊躇して)ごめんなさい。

ヘレナ:私は謝らないわよ。だって間違ったことしてないじゃない。

イザベル:あれは完全に間違ってたわよ。

ヘレナ:私達両方とも欲望から苦しんでて...誰も傷付けてなくて…耐え難い時にそれを行動に移すのは間違ってる?

[イザベル、ヘレナを見つめる。ヘレナ、立ち上がりイザベルの方へ。]

イザベル:でも私があなたにしたことはひどい仕打ちだった。お願い。座って。

[ヘレナ、ゆっくりとイザベルに近づき首にキスをする。イザベル、恍惚して吐息をつく。ヘレナ、片脚を上げる。2人、激しくキスをする。]


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[オープニングクレジット]


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プラネット ー 日中

[陽気で美しい日]

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プラネット ー 日中

[騒々しい店内。音楽がかかっている。アリス、ティナそしてデーナがテーブルを囲んでいる。シェーンとジェニー、 両手をつなぎ笑いながら入って来る。そして座る。]

アリス:元気?

ジェニー:こんにちわー。

アリス:これ聞いて。代母(教母)の妖精が来てあなたにペニスをあげましょうって言う。

デーナ:まじで。

アリス:でも24時間後にはそのペニスが消えてしまう。その24時間内にペニスで何する?

シェーン:見つけられる限りの草むらにおしっこする。

デーナ:それだけ?おしっこするだけ?

シェーン:(うなづいて)うん。そう。

ジェニー:たくさんの女の子達と寝たいと思わないの?

シェーン:(笑って)それするのにペニスは必要ないじゃん。

[皆、笑う。ティナ、アリスを見る。]

ティナ:ねぇ。私のはどのくらいでかい?

アリス:うぅーん。寄っかかって。

[ティナ、少し寄っかかって座る。アリス、ティナの股を見る。]

アリス:ふぅーん。超でかいペニスが見える。

[ティナ、眉を吊上げ笑う。]

アリス:長くって、太すぎなくって、きゃしゃ過ぎない。

デーナ:キモッ。

アリス:私のはそれと違って超でかいソーセージ!

[皆、笑う。キット、テーブルに飲み物を運んで来る。]

ジェニー:私のはきっと超小さいと思う。

キット:ジェニー、あんた自分にプライド持たなきゃ!

[シェーン、鼻をつねる。]

シェーン:キット、うちらはがんばってるんだよ。

ジェニー:違う、違う、そうじゃなくって、結構私、小さいペニス持った男って好きなの。 だってそしたら私を喜ばせようと超がんばるでしょ?でしょ?

ティナ:ジェニー、あんたはレズビアンってだんだん確信してきた。

シェーン:カルメンはそれを願ってるだろうね。

デーナ:カルメン?何?

アリス:はぁ?(ジェニーに)ちょっと、カルメンと何かしてるの?

ジェニー:違う、違う、違う、何もないから!

キット:(ジェニーに)カルメンが全てなのよね。

ジェニー:キットー!

キット:(笑って)あ、アリス。忘れる前に言わないと。商品券ありがとう。

アリス:どういたしまして。もう使った?それとも…

キット:うぅん。まだ。ベットが帰ってくるの待ってるの。そしたら2人でいっしょにマッサージに行けるかもしれないから。

ティナ:ベットどこにいるの?

キット:ニューヨークに行ったの。金曜日に戻って来る。週末にいっしょに出かけられるかも。


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ニューヨークシティーのストリート ー ベットのホテルの外 ー 日中

[交通量の多いマンハッタンの大通り。高層ビルや車や人だかりでぎっちりしている。 タクシーがベットが泊まるホテルの外に泊まる。ベット、ジェームスと携帯で話している。]

ベット:(電話)彼女が何?

[ベット、タクシーから出る。ドアマンがベットの為にタクシーのドアを支える。]

ベット:せっかくこっちまで来たんだから、あっちが約束を取り消したらムカつくんだけど。(ドアマンに)トランクの中にあるから。(電話)明日何時?分かった。じゃあその間フリックのプライベートツアーを 手配してくれる?
(フリック=the Frick )

[ドアマン、ベットの荷物を中に運ぶ。ベット、ついて行く。]

ベット:あ、あとジェームス。明日私が行く前までにヘレナ・ピーバディーがちゃんと私達の企画書に目を通してくれてるか確かめてくれる?分かった。行かなきゃ。じゃあね。バイバイ。


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ジェニーとシェーンの家 ー 日中

[ポーチにはたくさんの植物とともに籐編みのブランコ。]


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ジェニーとシェーンの家 ー 日中

[ジェニーとシェーン、ルームメイト希望の人達と面接をしている。極度に元気なリンダ(又はフィーフ)が2人と向かい合ってソファーに座っている。]

フィーフ:(笑って)リンダが私の本名。でもフィーフに変えたの。そっちの方が憶えやすいから。でしょ?

[フィーフ、笑う。ジェニーとシェーン、見つめる。]

シェーン:えっと、フィーフ。自分の映画にエキストラとして出てない時は何やってるの?

フィーフ:ベリー・ギャノンのTVコメディー技術講座に加入しました。私、ホントにTVスターになりたくって!昔ホラー映画に出演したんだけど、絶対ディレクター私のこと気付いてくれたはず。あの人がディレクターだった思う。野球帽かぶってたし。

[フィーフ、笑う。ジェニーとシェーン、見つめる。]

ジェニー:他に仕事してるの?

フィーフ:臨時雇いとしてエンターテイメント業界に(俳優を)派遣してる3つのエージェンシーに加入してます。私って発見されるにはうってつけの候補者って感じ。だって今テレビに出演してる人達見てみてよ!ほとんどの人なんて臨時から始めたのよ。(ため息、微笑んで)Star誌でそのこと読んだの。

[フィーフ、笑う。ジェニーとシェーン、見つめる。ジェニー、シェーンを見る。]

ジェニー:分かりました。

シェーン:うん!

ジェニー:では折り返し連絡しますから!

シェーン:うん…うん。来てくれてありがとう、フィーフ。

ジェニー:ありがと。

[シェーン、立ち上がり、ドアへ。]

シェーン:えー、あー…来てくれてありがと。

フィーフ:じゃあね!

[フィーフ、去る。シェーン、ドアを閉める。]

シェーン:あぁぁ。

ジェニー:最悪。

シェーン:もうちょっと手短にしないと。やっかいになる直前で止めるみたいな。

ジェニー:そうだね。1秒で終わらすみたいなね。

シェーン:合図を考えようよ。(座る)

ジェニー:じゃあ私が耳をこうやって引っ張ったらどう?

[ジェニー、耳たぶを触る。]

シェーン:いいんじゃん。もし嫌いな人だったら、そっちは自分の耳を引っ張る。「出てけ」って意味ね。で私はこうやるから。

[シェーン、手で鼻を擦る。ジェニー、笑う。]

ジェニー:分かった。

シェーン:分かった?

ジェニー:うん。

シェーン:(疲れて)まったくもう。


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ベットの家 ー 日中

[玄関が開く。ティナとジョイス・ウイシュニアが入って来る。]

ティナ:ベットがどっか行ってるなんて知らなかった。キットが金曜日に戻って来るって言ってた。

ジョイス:まぁグルーバーがベットにティナにはそのこと言うなって言ったんでしょ、きっと。彼等が一番最後にしたいことは私達をここに来させて財産をあげることよ。

[ジョイス、バックを置きデジカメを取り出す。高そうな家具や美術品(その他)を見る。全て気品があって高価な物。 ]

ジョイス:なんでか分かったわ。ここから始めましょう。ティナ、ここにある物を説明してくれる。どのくらい価値があるか知ってるでしょ。

[ジョイス、リビングルームの写真を撮る。]

ティナ:えっと、(不安気に微笑む)確かな価値は知らないの。大体の価値は知ってるけど。どれが人気のある画家とか、誰の絵が有名な美術館で飾られてるかとか。

[ジョイス、ダイニングルームへ。体半分が裸で、芝生に膝間ずき、自分に触れている女性の大きくカラフルな絵画を見てぽかんとする。]

ジョイス:まじ。あんたこんなのと住んでたの?

[ティナ、絵を見る。]

ティナ:うん。リサ・ユスカヴェージの作品なの。ベットの好きな画家の一人。

ジョイス:どのくらい価値がある物なの?

ティナ:結構高いと思う。でもベットはリサが有名になる前にそれを買ったから。

[ジョイス、絵を写真に撮る。]

ジョイス:そんなこと関係無いわよ。共同財産として要求するから。

[ジョイス、裏庭へ。ティナ、絵を見る。ベットの声がエコーする。]

ベット:(声)(エコーがかって)ティナ…ティナ…ティナ…ティナ…ティナ…

[ティナ、動揺している。 ジョイスの方を見る。]


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ベットの家 ー 裏庭 ー 日中

[ジョイス、プール付近を歩いている。プールは彫刻、植物、プール用家具、そしてヤシの木で囲まれている。]

ジョイス:ここに一番お金かけてるみたいね、ティナ。

ティナ:あのヤシの木は空輸してもらったの。かなり高かったのよ。でもベットはかなり気に入ってる。私も。

[ジョイス、腰までの高さの仏像の方へ行きその肩に手を置く。]

ジョイス:まぁこんにちわ。

ティナ:ネパールで買ったの。輸送したんだけど、ここに着くまで7か月もかかって。

ジョイス:そうなの。

[ティナ、側のイスに座る。ジョイス、目を閉じる。]

ジョイス:あぁー、幸せな気持ちにさせられるわ。幸運を与えてくれる。(ティナを見て)子供を扶養する力を与えてくれるって感じ!

[ティナ、笑わない。面白く感じない。]


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ジェニーとシェーンの家 ー 日中

[次の面接。イワンという見た目は普通の男性。]

イワン:医師の協会なんです。Quickbooksシステムをセットアップしてあげて請求書配送をしてるんです。

ジェニー:午前9時から午後5時まで働いてるの?

イワン:いえ、午前7時から午後11時って感じです。かなり大変ですよ。患者さん達、医者にお金を払いたくないんで。

[ジェニーとシェーン、お互いを見る。]

ジェニー:(イワンに)分かる、それ。

シェーン:うんうん。で、イワン、プライベート過ぎたら悪いんだけど、彼女とか彼氏とかいるの?

イワン:彼氏がいました。でも、えっと、9か月前に別れたんです。お互い合意の上だったんですが、精神的にきつい時でした。

シェーン:そうなの。。

イワン:デートし始めましたけどね(笑)

ジェニー:(笑って)やったー!

[イワン、微笑みうなずく。ジェニー、シェーンに微笑みイワンを見る。]

ジェニー:どういう音楽が好きなの?

イワン:んー。えっとR&Bとファンクを大抵聴いています。スライ・ストーン、チャカ・カーン、プリンスとか。

[ジェニーとシェーン、お互いを見て微笑む。]

イワン:でもヘッドホンをつけるのに問題ないですよ。お二人がそういう曲好きじゃなかったら。

シェーン:(微笑んで)ううん、ううん、プリンス最高じゃん。特にレボールション。

イワン:ウェンディー・アンド・リサとコラボしたやつですよね?

シェーン:そうそう!

ジェニー:ウェンディー・アンド・リサちょー好き。

イワン:(笑って)プリンスのベストヒットですよね。ホントに。

シェーン:(ジェニーに)もうインタビューはここらにしてイワンにスタジオを見せようよ。

ジェニー:そうだね。

イワン:1つだけお二人に聞きたいことがあるんですけど。大したことじゃ無いです。

シェーン:言ってみな、イワン。

イワン:あの、僕、たまに裸になるのが好きだということをお二人に知っておいてもらいたいんです。

ジェニー:んーうんうん!お風呂の時とか服を着替える時とかでしょ?

シェーン:ロスの夏は殺人並だからみんな裸で寝てるし。

ジェニー:そうそう。

イワン:あとたまに、あの、家の中をぶらついたり。

[ジェニーとシェーン、見つめる。]

ジェニー:どういう意味?

イワン:あの、日常のことで、えっと、掃除とかガーデニングとか新聞読んでる時とか朝食を作ってる時とか…

[ジェニー、ゆっくりと手を耳たぶの方へ。]

イワン:要するに、僕は裸でいるのが好きなんです。僕の生活様式みたいな物なんです。でもそれって 当たり前に思いますよ。 お二人がそ れに慣れたら。

ジェニー:ホントにそう思う、イワン?

イワン:もちろん。僕が靴を脱いだり(靴を脱ぐ)シャツを脱いだり(シャツを脱ぐ)しても別に大した問題じゃないでしょ? 

[シェーン、鼻をこする。ジェニー、ぼーっとイワンを見る。イワン、立ち上がりベルトのバックルを外す。]

イワン:で、もしそれより先に行ったら?(ズボンを脱ぐ)別に大したことじゃないでしょ?

[イワン、パンツを脱ぎ始める。ジェニーとシェーン、両手を延ばす。]

ジェニー:(薄目をして)やだー!ダメ、イワン!


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その後

[別の女性の面接。軍隊の様に話している。]

女性:お風呂、料理、掃除とかの計画を立てたらどうでしょう。絆を深めるために1週間に1度、各個人が他の2人の為にご飯を作ったり。

[シェーン、他の言語を話している様な女性を見つめる。]

女性:私の得意料理はサヤインゲンとマグロのキャセロールとあと、えー、スラピー・ジョー・ラザニアです。(微笑む。)
(スラピー・ジョー=sloppy joe=トマトで煮込んだ牛ひき肉)

[ジェニーとシェーン、見つめる。シェーン、鼻をこすり出す。ジェニー、耳たぶを触る。]


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ホテルの大広間 ー TOEセミナー ー 日中

[人々が行き交っている。キット、受付係の女性の方へ行く。]

キット:こんにちは。キット・ポーターです。

女性:(書類を見て)これですね。キット・ポーター様。今までTOEをやられたことありますか?

キット:えぇー、無いです(笑)

女性:"Theory of Everything(あらゆる物の理論)"へようこそ。(指を指す)

[キット、ベンジャミン・ブラッドショーのTOEの広告を見る。「ビジネスオーナーのための講習会」「主催者:ベンジャミン・ブラッドショー医師 」「"TOE The Theory of Everything" (TOEとはあらゆる物の理論)」と書かれている。]

女性:ベンジャミン・ブラッドショーは容姿変化を成し遂げる技術の特許を取得したんです。ベンジャミンとTOEはあなたの人生を変えるでしょう。

キット:私はただ利益を得たいだけなんですけど。

[女性、キットに名札を渡す。]

女性:予想以上にその利益を超すでしょう。

キット:ありがとう。

[キット、込んだ大広間へ入り、席を探す。]

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ジョイス・ウイシュニアのゲストハウス ー 夜

[ティナ、机に向かって書類を書いている。ジョイス、お寿司が乗ったお皿を持って入って来る。ノックする。]

ティナ:入って。

ジョイス:こんばんわ。今日はつらかったでしょ?それで大丈夫かなと思ってさ。お寿司いる?

ティナ:結構です。

[ジョイス、お寿司を食べながら近づく。]

ティナ:(お腹をさすって)水銀中毒。

ジョイス:(噛みながら)あら。中毒にならないと思うけど。でも用心深いのはいいことね。で、大丈夫?

ティナ:大丈夫です。あのこと考えないようにしてるの。仕事に没頭するようにしてる。

ジョイス:(舌鼓をする) そうなの?何してるの?

[ジョイス、ティナの書類を見るために頭を傾げる。]

ティナ:補助金申込書を書いてるの。質のある教育キャンペーンっていう企画のために。

[ジョイス、感銘した様子。]

ティナ:私達が今一番重点を置いている企画なんです。

ジョイス:まあ。それについて少し教えてよ。

[ジョイス、お寿司を食べる。]

ティナ:私達は各自に違う社会的な経済状態にある幼稚園生から小学校6年生の子供達をコミュニティー・アウト・リーチというカリキュラムに入れて読み書きやクリティカル・シンキングの技術を教えるんです。

ジョイス:(大きく舌鼓をする) まぁ。大かがりみたいね。

ティナ:そうなの(笑)

[ジョイス、机に寄りかかり、ティナを見る。]

ジョイス:あのね、ティナ。あなたは優れた女性よ。あなたは十分に感謝されるべき。ベットのあなたの扱い方はでたらめだった。

[ティナ、うつむく。]

ジョイス:おやすみなさい。

[ジョイス、去り始める。]

ティナ:ジョイス?

ジョイス:(振り返って)ん?

ティナ:ありがとう。今まで私のためにしてくれたこと。ありがとう。

ジョイス:あら、そのために私がここにいるんじゃない。

[ジョイス、ウィンクをして去る。ティナ、笑って仕事に戻る。]

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TOEセミナー ー 日中

[大勢の観客が暗い中座っている。ステージ上にいるベンジャミン・ブラッドショーを見ている。]

ベンジャミン:(マイク)陽性の無い陰性はありません。ポジティブの無いネガティブはありません。この男性…

[ベンジャミン、観客のある男性を指差す。スポットライトが男性を照らす。]

ベンジャミン:(マイク)…はもし自分を動物にたとえるとフェレットと言いました。なぜでしょう?

[ベンジャミンの後方には大きいスクリーン。観客の男性を映し出している。]

ベンジャミン:(マイク)(指を指して)彼は自分のことを泥棒のようなげっ歯類と考えています。

[大勢の観客にまぎれているキット、小さいノートにメモる。]

ベンジャミン:(マイク)しかし、私のフェレット友達、これを頭の中で描いて下さい。頭の中で自分はフェレットと描いて下さい。
目を閉じて。

[フェレット、目を閉じる。]

ベンジャミン:(マイク)想像して下さい。フェレットについて教えましょう。フェレットは体の2倍のサイズの物を運ぶことができる強い動物です。フェレットは非常に賢いということをご存じでしたか?彼等は問題を解決する動物なのです。あなたを見て御覧なさい。なんて優秀な生き物なのでしょう。

[フェレット、微笑む。ベンジャミン、他の観客を指差す。ギャビンと言う名の男性。]

ベンジャミン:(マイク)あなたの名前は?

ギャビン:ギャビンです。

ベンジャミン:(マイク)自分に似ている動物は何ですか?

ギャビン:それは簡単です。ダチョウです。

ベンジャミン:(マイク)(観客に)ギャビンは自分のことを臆病で砂の中に頭を隠している動物だと思っています。

[大きなスクリーンにギャビンの悲しそうな顔が映し出される。]

ベンジャミン:(マイク)ギャビン?オスのダチョウはとても早くて力強く、堂々と自立心があるということを知っていましたか?

[ギャビン、微笑む。ベンジャミン、キットを指差す。]

ベンジャミン:きらきらした目をしているそこの女性。

[スポットライトがキットを照らす。キット、眩しそうな目をする。]

ベンジャミン:(マイク)とてもはにかみ屋さんですね。あなたに当てはまる動物が検討つきます。

[キット、心地悪くイスに座る。]

キット:…野良猫?多分…

ベンジャミン:(マイク)(観客に)ただの猫では無い。野良猫。(キットに)快楽主義。わがまま。無責任。

[キット、避難を受けているかの様に、しかめっ面をする。]

ベンジャミン:(マイク)それはあなたですか、メスの野良猫さん?

[キット、口を閉じため息をつく。]

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ジェニーとシェーンの家 ー 夜

[ジェニー、ダイニングルームにある机に向かっている。ノートパソコンを打っている。「…彼女の7歳の誕生日の朝、ジェイ二ーはつま先立ちで静かに歩いた…父親のヘックラー・コーシュのセミ・オートマティック銃の側を…火薬の匂いがする…彼女はそれを嗅ぎ、見つけた…奇妙なここちよさを。彼等は後で遊園地に行く予定だった…」]

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ジェニーの空想

[カーニバルにいる。2人の少女、ジェニーとジェーンが「でかい悪い(不良)アヒル」のシューティング・ギャラリーにいる。おもちゃのライフルで数メートル先を行ったり来たりしている金属製アヒルを撃っている。]

ジェーン:撃つの難しいよ。

ジェニー:がんばって!

ジェーン:これでもがんばってるんだから!撃てないよ!

ジェニー:もう一回やってみなよ!

ジェーン:うん。ダメー!

ジェニー:がんばってー!

[現在のジェニー、あぐらをかいてアヒルの的と共にコンベアーに座っている。現在のジェニー、真ん中まで来る。少女達、現在のジェニーに向かって撃つ。]

ジェニー:撃て!撃て!

ジェーン:分かってるよ!

[2人、笑いながら撃ち続ける。現在のジェニー、2人に微笑む。突然、ジェニーが現在のジェニーの心臓を撃つ。現在のジェニー、白いシャツに広がる血を見る。]

ジェーン:やった!撃てた!やったー!

[2人、楽しそうに笑う。現在のジェニー、顔を上げる。茫然としている。]

[現在のジェニー走って暗闇の広がる野原 へ。2人の少女、それを見る。]


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ジェニーとシェーンの家 ー 夜

[シェーン、冷蔵庫にある水のボトルをとるために側を通る。ジェニー、ため息をつき、顔を手に埋める。顔を上げる。]

ジェニー:シェーン?

シェーン:あ…ごめん。邪魔するつもり無かったんだけど。

[ジェニー、ノートパソコンを閉じ、頭を振る。]

ジェニー:私ちょー貧乏。もし3人目が見つからなかったら、自分の家賃の半分も払えない。

シェーン:自分も。

ジェニー:よかった!

[2人、笑う。]

シェーン:(頭を振って、笑って)おやすみ。

[シェーン、部屋に戻り始める。]

ジェニー:シェーン?

シェーン:なに?

ジェニー:カルメンと私の間で起きたこと気にしてる?てか私達がもし…

シェーン:そーなの?

ジェニー:分かんない。私達…(身をすくめて)キスしたの。(でも)あっちから電話かかって来ないの。

シェーン:(考えて)そっちから電話すればいいじゃん。

ジェニー:それは無理。

シェーン:じゃあ…ここに呼んで欲しい?

ジェニー:(微笑んで)呼んでくれるの?

[シェーン、うなずいて微笑む。]

ジェニー:そんなことしてもらってホントにいいの?

シェーン:うん。もちろん。(微笑んで)おやすみ。

[シェーン、部屋へ。]

ジェニー:おやすみ、シェーン。


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TOEセミナー ー 夜

[セミナーの後。ベンジャミン、机に座っている。本にサインをしている。本にサインをしてヒトに渡す。]

ベンジャミン:ありがとう。

[キット、近寄る。ベンジャミン、キットの名札を見て微笑む。]

ベンジャミン:黒い野良猫の名前はキットというのか(笑)

キット:たくさんの人がいたのに私の動物を憶えてるなんて驚きだわ。

[2人、笑う。]

キット:キット・ポーターです。

[2人、握手をする。キット、本を渡す。]

ベンジャミン:キット・ポーター。

[ベンジャミン、サインをする。キット、サインを読む。]

キット:(読んで)「野良猫キットへ。尖った爪ときらきらした瞳。成功、未来像、清澄、変化。そのうちに。ベンジャミン・ブラッドショー。」(ベンジャミンに)そのうちにねぇ。そのうちってどれくらい?

ベンジャミン:それは状況次第。 でも3時間のセミナー以上はかかるね。どんなビジネスをやっているんだい?

キット:プラネットっていうカフェを経営してます。カフェだけど夜はパフォーマンスクラブに変えたいと思ってるんです。

ベンジャミン:カフェのことから話し始めましょう。何を出してるんだい?

キット:コーヒー、デザート、サラダ…

ベンジャミン:そうですか。私からあなたにやってもらいたいことがあります。メニューに載ってる一番人気のあるデザートは?

キット:確実にナシのタルトですね。うちはそれで有名なんですよ。

ベンジャミン:明日の朝からそのタルトの現価格に5ドル加えて下さい。

キット:(笑って)5ドル?

ベンジャミン:客に理由を聞かれたら、ただ「価値があるから」と言いなさい。もし客が怒ってもあなたが言う言葉はただ1つ。「価値があるから」。

キット:うちのお客は絶対叫び出すわよ。1つのタルトも売れないと思うわ。

ベンジャミン:今、約束しましょう。付け加えた5ドルが2週間後のアドバンス・セミナー費をカバーするでしょう。

キット:アドバンス・セミナーには申し込みませんでした。

ベンジャミン:ではこうしましょう。5ドル加えたタルトで250ドルの利益ができるまで申し込まなくていいから。

[キット、笑って頭を振る。]

ベンジャミン:席を取っておいてあげますよ。

キット:分かりました。ありがとう。


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ハリウッドの映画撮影現場 ー 日中

[1940年代調のセット。その時代の衣装を着た俳優、撮影スタッフが歩き回っている。背広を着たベロニカ・ブルームがカメラの側に立っている男性スタッフの方へ。怒っている。]

ベロニカ:なんで撮影してないのよ?なにしてるの?

男性:あの、アリッサがヘアースタイルが気に入らなくってジェイミーを責めたんです。で、ジェイミーがセットから嵐の様に出てっちゃって。ジェイミーは今かなり機嫌が悪くって、誰も側に来させないんです。

[2人、遠くの古い車のバンパーに座っているアリッサを見る。タバコを吸っている。]

ベロニカ:ゴードはどこなの?

男性:プロダクションオフィスに行っちゃいました。

[ベロニカ、しかめっ面をして頭を振る。]

男性:ゴードとアリッサ、金曜日に喧嘩しまして。アリッサがゴードをセットから追い出したんです。

ベロニカ:クソ俳優がプロデューサーをセットから追い出したの?

男性:(肩をすくめて)はい。

ベロニカ:ジェイミーを探して出して、お前のケツを引っ張り戻してアリッサの髪の毛セットしろって言って。

[ベロニカ、座る。]

男性:ベロニカ、彼女がなんて言ったか聞いたと思いますが…

ベロニカ:あのくそアマがヤツに何を言ったかなんてことどーでもいいのよ。

[ヘッドセットを付けた女性が2人へ近づく。遠くでは、シェーンが別の女優の髪の毛をセットしている。]

ベロニカ:(男性に)もし10分間でアリッサが整った髪でセットに戻って来なかったら、スポットレス・マインドのケイト・ウィンスレットと交換してやるって言っておいて。
(スポットレス・マインド=映画「Eternal Sunshine of the Spotless Mind」)

女性:たった今ジェイミー止めちゃいました。

ベロニカ:(独り言)最高ね。ちょー最高よ。(ヘッドホンをつけ)あのアマのために1分間50ドルも払ってやったのに。あいつの髪の毛を引っこ抜いてやる。(男性に)彼女を相手にできる人を他に見つけて!

[ベロニカ、シェーンがアリッサの方へ向かっているのを見る。シェーンとアリッサの会話はベロニカのヘッドホンを通して聞こえる。]

シェーン:(ヘッドホン)どーも。元気?

アリッサ:(ヘッドホン)ちょー最低!

シェーン:(ヘッドホン)そう。

ベロニカ:(男性に)(シェーンを指差して)誰あれ?

男性:知りません。

女性:日中の出演者を手伝ってる美容師の一人だと思います。

[ベロニカ、ヘッドホンを聞く。]

シェーン:(ヘッドホン)(アリッサに)あんたきれいだね。別に何もしなくていいんじゃないの。

アリッサ:(ヘッドホン)あいつら何喋ってるの?

[シェーン、ベロニカの方を見て。アリッサに戻る。]

シェーン:(ヘッドホン)あいつはただの狂った女だよ。

[ベロニカ、眉を吊り上げる。]

シェーン:(ヘッドホン)気にすんな。

[ベロニカ、立ち上がりヘッドホンを取る。]

ベロニカ:(独り言)あんた誰様を狂った女って呼んでるのよ。

[遠くの方でシェーン、アリッサの髪の毛をセットしている。]

ベロニカ:(男性に)撮影開始して、アリッサが仕事に戻ったら、あの女を私のとこに来させて。

男性:あの美容師ですか?

ベロニカ:自分のトレーラーにいるから。

[ベロニカ、去る。男性、トランシーバーを手に取る。]

男性:(トランシーバー)ジョン、2ね(go to two)。分かった、みんな、仕事に戻るぞ。


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ニューヨークシティーのストリート ー 日中

[にぎやかな通り。ベット、歩道を歩き、建物の階段を上がる。ドア脇のインターホンのボタンを押す。]

女性:(インターホン)おはようございます。こちらピーバディ-財団です。ご用件はなんでしょうか?

ベット:ヘレナ・ピーバディーとお話しに来たベット・ポーターです。

[ドア、解除される。ベット、中へ入る。]


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ヘレナ・ピーバディーのオフィス ー 日中

[ヘレナの秘書がベットを招き入れる。ベット、入る。ヘレナ、机に向かいノートパソコンを打っている。ベット、咳払いをする。]

ヘレナ、顔を上げる。微笑み、ノートパソコンを閉じる。]

ヘレナ:ベット・ポーター。

ベット:初めまして。会って下さってありがとうございます。

[2人、握手をする。]

ヘレナ:どなたと働いているんでしたっけ?

ベット:えー、カリフォルニア・アート・センターですが?

[ベット、座る。]

ベット:私達の美術館は長年ピーバディー財団と関係がありまして。

ヘレナ:私達は寛大に美術関連に投資しています。利益を得ることができてよかったですね。

ベット:(微笑んで)はい、利益を得ることができました。計り知れないほどに。でも過去形で話して欲しくないんですが。

[ヘレナ、何も言わずに微笑む。ベット、笑顔が消える。]

ベット:お分かりの様に、あなたの母親は私達にとって素晴らしい後ろ楯でした。1年間に3つから5つの企画を援助して下さったんです。

ヘレナ:私の母親は退職しました。

ベット:知ってます。(微笑んで)だから私がここに来てるんです。言うまでも無いですけど。

ヘレナ:言うまでも無い。

[ベット、戸惑っている。]

ベット:あの、私達の企画書を受け取ったと思いますが。

[ベット、話す言葉を失い微笑む。ヘレナ、カタログに手を伸ばす。]

ヘレナ:これ見てくれる、ベット。ボストンにこういうグループがいるの。ホームレスの女性と子供のために古いホテルをシェルターに変え ようとしてるの。これに携わってる女性達は2つ3つの仕事を掛け持って、ホームレスを援助するために一生懸命働いて自分達の子供にもろくに会えないの。ホントに胸が張り裂けそう。

ベット:(ためらって)ヘレナ、あなたの母親がしたようにこれからもアートを寛大にサポートし続けてもらいたいんですが。

ヘレナ:無理ね。

ベット:ヘレナ、アートはロスの生命力なの。私達は他国へ文化的重要課題を示してるんです(模範しているんです)。
連邦政府は完全に放棄してるんです。

[ヘレナ、ベットの話しを聞いているが、心を動かされていない。]

ベット:私達は個人(私営)の援助に頼っているんです。ピーバディ-財団はその中でも光り輝いているんです。ヘレナ、文明はアート無しでは枯れて死んでしまいます。

ヘレナ:とても劇的な話しね。

[ベット、しかめっ面をする。]

ヘレナ:私はアートを否定してるわけじゃありませんよ、ベット。財団は他に優先権を与えてるということを言ってるんです。

ベット:私達の企画書を読んで下さい。プロジェクトの1つに、ルワンダ、ケニア、そしてコソボから亡命した7人の若い女性による「私達の衣類、私達の町」という企画があります。彼女達がやっていることは…

[突然ヘレナのオフィスのドアが開き、2人の子供達、ウィルソンとジュン・イングが駆け込んで来る。]

子供達:ママー!ママー!

[ヘレナ、立ち上がり子供達を抱く。]

ヘレナ:あなた達のことすごい恋しかったー!何やったの?昨日とおととい?ずっと何してたのか教えてくれる?

[ヘレナ、側のソファーに子供達と座る。ベット、彼等の側にあるイスに座る。]

ヘレナ:(ベットに)価値のある企画かもしれないけど、35,000ドルで何人の子供達に食事をあげられるか考えてみてよ。

ベット:(微笑んで)子供持ちだったなんて知りませんでした。

ヘレナ:このコはウィルソン。こっちはジュン・イング。(ジュン・イングに)まるまる2日会ってなかったのよね。
(ジュン・イングにすり寄って)ね?

[ベット、うらやましそうに子供達を見る。]

ベット:私と私の連れは家庭を築こうとしてるんです。

ヘレナ:(ウィルソンに)お洋服が小さくなっちゃったわね。お買い物に連れて行ってあげる。

ウィルソン:うん。お買い物に行こ。

ヘレナ:行きたい?(ベットに)勧めるわ。子供ってあなたの人生を完全な物にするの。

[ベット、愛情の絆で結ばれてる3人を見る。悲しそうな目をする。]

ウィルソン:僕のポニーの名前はムーンウォーカーだったの。乗ってとことこ走ったんだよ!

ヘレナ:とことこ走ったの!

ジュン・イング:私も馬に乗ったの!

ヘレナ:すごいじゃない!(ベットに)ベット、私達から結果を聞くことに心配してるのは分かるわよ。あなたの企画書を読んで早急に公平な審査をするから。(子供達に)誰が家に帰る途中にEnchanted Forest に寄りたい?

[ベット、立ち上がり自分の物を掴み、去る。]

ヘレナ:お母さん大きなキリンのぬいぐるみを見かけたの。キリンさんが私達といっしょに住みたいって言ってたわよ。


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ハリウッドの映画撮影現場 ー トレーラー駐車場 ー 日中

[犬を腕に抱いた男性、ポータブル扇風機で犬を扇ぎながら通り過ぎる。犬、クンクン鳴いたり吠えたりしている。シェーン、ベロニカのトレーラーに向かっている。ギフトバスケットを抱えながらPDAをチェックしている男性スタッフについて行く。不安げに辺りのトレーラーを見渡す。男性、豪華で他のトレーラーよりも大きいトレーラーのドアを開け入る。シェーン、階段で待つ。]


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ベロニカ・ブルームのトレーラー内 ー 日中

ベロニカ:(電話)9時でに話が着いたら奇跡ね。じゃ、また後で。

男性:今日午後12:30にA.O.C.とランチです。Dailies(新聞?)は3時ですが 僕がV.P.Oからダウンロードしてあげられますよ。シェーン・マカッチェンが来てます。

[ベロニカ、携帯電話に忙しい。 ]

ベロニカ:だれ?

男性:えー、美容師です。

[シェーン、中をこっそり覗く。]

ベロニカ:誰がバスケット送って来たの?

男性:カードが付いてますよ。

[ベロニカ、まだ携帯をチェックしている。ソファーに座る。]

ベロニカ:あっそ。読む必要が無かったら読みたくないんだけど。

男性:(読む)ワーナーの広報部からです。

ベロニカ:そんなもんこっから出しちゃって。クソッタレども。中国にいる全ての猿に与える程のピーナッツバター持ってんだから。

[男性、ギフトバスケットを掴みドアへ。シェーンに中へ入るよう合図する。そして去る。シェーン、中へ入る。ベロニカ、携帯を置き、ノートパソコンを打ち始める。]

ベロニカ:あんた、雇用主のことを狂った女って呼ぶ癖でもあんの?

シェーン:(笑って)あー、クソっ、えっと…ドジっちゃっただけです。

ベロニカ:私が誰だか知らなかったんでしょ。

シェーン:(頭を振って)知りませんでした。

ベロニカ:(うなずいて)そんなの有り得ないでしょ?まじで。あんたバカなの?火星人?過去7年間、新聞を読んだことあんの?

シェーン:今日の仕事は終わったので帰ります。

[シェーン、ドアの方へ。]

ベロニカ:なんでそういう格好してんの?ポスターに載ってる栄養不良で性別が混同してるおコちゃまなの?

[シェーン、縞が入ったブレーザー、緑色のTシャツ、ローライダーのジーンズを着ている。ミリタリーのバックを肩に背負っている。]

[シェーン、自分の格好を見る。]

シェーン:そっちがそう思ってるならそうです。

[シェーン、振り返りドアへ。]

ベロニカ:待ちなさい!

シェーン:何?!

ベロニカ:あんたにちょっとアドバイスあげる。スタジオのお偉いさん方は、私の映画に出演してるバカ女優よりもあんたを継続的に雇う方が重要って思ってるのよ。

シェーン:(むかついて)あのさ、彼女のこと落ち着かせようとしただけですよ。もしあんたに不快感を与えたんなら謝ります。

ベロニカ:不快になんて思ってないわよ。ちょーすごかった。正直、そんなこと今まで無かったし。

[ベロニカ、台所へ行きビタミン剤を飲む。シェーン、ドアの側に立つ。]

シェーン:どーいうことですか?

ベロニカ:アリッサ・ニロは撮影を何時間も遅らせることで悪名高いのよ。あんたはそんな女を5分足らずで落ち着かせることができた。

シェーン:そんなに難しくなかったですけど。

ベロニカ:感に従ったんでしょ?

シェーン:(うなずいて)はい。そうだと思います。

ベロニカ:あんたそれを仕事に使うってこと考えたことある?

シェーン:どういう意味が分かりません。私の仕事は美容師ですが。

ベロニカ:あんた、人とどうやって話せばいいのか分かってるじゃない。それって珍しい特殊技能よ。私はいつも特殊技能を持ってる人に興味があるの。

シェーン:どうも。でもさっきも言った様に私は…

ベロニカ:あんたは私の新しいアシスタントよ。

[ベロニカ、リビングルームに戻り座る。]

ベロニカ:週2-3回私といっしょにミーティングに来て。あんたの特殊技能が使えそうな時だけだけど。

シェーン:まだ私に何をして欲しいのか分かりません。

ベロニカ:心配しないで。時が来たら言うから。

[シェーン、決断に迷う。ベロニカ、微笑む。]

ベロニカ:あんたこの町のどれほどの人達がこの仕事を手に入れるために左の乳首にピアス開けると思う?

[シェーン、「知らない」と頭を振る。]


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ニューヨークシティーのストリート ー 日中

[ベット、携帯で話しながら近所の通りを歩いている。]

ベット:(電話)もしもし、ベット・ポーターです。ヘレナ・ピーバディーとお話ししたいんですが。今朝会いました。私…(聴く)あの、彼女と直接話したいんですが。(聴く)じゃあ、いつ時間が開いてるのか教えて下さい。(聴く)分かりました。
その時に電話します。


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ジェニーとシェーンの家 ー 日中

[ジェニー、静かめで控えめな女性、サリーと面接中。]

サリー:はい。12年間今の会社で働いてます。結構良くしてくれてるので、どこか他に行くということは有り得ないと思います。

シェーン:そうですか。

[2人、頬笑みうなずく。]

ジェニー:(指を指して)裏のスタジオでいいですか?私のルームメイトのシェーンがこの家で寝たいって言ってるので。

サリー:多少のプライバシーでさえ気にしませんから。

[シェーン、勝手口から入って来る。]

ジェニー:(サリーに)すみません。(シェーンに)シェーン!

シェーン:おう。

[シェーン、バッグを床に投げ置き、リビングルームのソファーへ。]

ジェニー:えっと…シェーン、こちらサリーさん。

シェーン:こんにちわ。

サリー:こんにちわ。

ジェニー:スタジオで寝ても構わないって言ってた。

[サリー、礼儀正しく微笑む。しかしシェーンを見て笑みが難しい表情に。シェーン、ジェニーの隣に座る。ジェニー、シェーンの膝をぽんっと叩き、サリーに微笑む。]

シェーン:よかった。(ジェニーに)遅れてごめん。(サリーに)で、あの…スタジオでいいんですね。(ジェニーに)ってことは台所と風呂場のことはもう話したの?

[サリー、微笑むのを止め、嫌な表情をする。]

ジェニー:うん。話した。

シェーン:家賃のことは?

ジェニー:それはまだ。

サリー:あの…私…私、質問したいことがあったんですけど。

ジェニー:はい。

シェーン:何でしょ?

サリー:あの…お二人は…違いますよね…あの…

[ジェニーとシェーン、笑う。]

シェーン:あぁ!

ジェニー:あーぁ!

シェーン:違いますよ。

ジェニー:違います。

シェーン:違います。

[シェーン、腕をジェニーにまわす。]

ジェニー:違います。私達は友達です。

シェーン:そう。ルームメイト。

[シェーンとジェニー、キスをする。サリー、少し驚く。]

サリー:ただの友達。

シェーン:そうです。

ジェニー:はい。なにか問題でも?

[サリー、十字架のネックレスに手を触れる。ためらいながら、バックからパンフレットを取り出す。]

サリー:私が通っている教会には…エクザダス・ミニストリーというグループがありまして…
(Exodus Ministry>exodus=脱出、ministry=聖職者)

ジェニー:エクザダス・ミニストリー。

[シェーン、サリーを見つめる。ジェニー、シェーンを見る。]
サリー:私達はあなた達のことを同性愛の生活から救い出すことができます。神は私達全員を愛してます。罪は嫌いですが、罪深い人は好きなんです。

[シェーン、しかめっ面をしてうなずく。]

シェーン:来てくれてありがとう、サリー。

ジェニー:じゃあね、サリー。

シェーン:(ドアを指差して)あちらです。連れてってあげましょう。

[シェーン、ドアへ行き開ける。サリー、多少戸惑い気味でバックを掴み、去る。ジェニー、頭を振る。誰かがドアをノックする。シェーン、開けようとする。]

ジェニー:(立ち上がって)待って!私が彼女と話すから。

シェーン:分かった。

[シェーン、ドアを開ける。マークという名の男性が玄関前にカメラを抱えて立っている。2人をカメラで撮る。]

マーク:こんにちわ。マークと申します。あの、電話した。僕、誰とお話ししたんでしょう?

[ジェニー、耳たぶを擦る。]

ジェニー:あの、私です。

マーク:ジェニーがあなたの名前ですね?マークです。

[シェーン、顔を背ける。マークとジェニー、握手をする。]

ジェニー:初めまして。マーク。

マーク:よろしく。

[マーク、ジェニーのアップを撮影している。]

マーク:わぉ。きれいな目だね。

ジェニー:ありがとう。

[マーク、シェーンの顔を撮る。]

マーク:マークです。

シェーン:(いらついて)知ってるよ。さっき言ったでしょ。私、シェーン。やめてくれる?

[シェーン、カメラを顔から退ける。ドアを閉める。マーク、撮影し続ける。]

マーク:すみません。邪魔なのは分かってるんですけど、僕の仕事みたいな物なんで。記録を取ってるんです。だから我慢して下さい。

[ジェニーとシェーン、お互い自分達の耳たぶを触る、鼻を擦るの合図をする。]

マーク:見て。このダークな髪で青い目の2人を。なんか奇妙だね。(笑って)どういう成り行きでルームメイトになったの?

シェーン:悪いんだけどさ、マーク。何探してんの?

マーク:それ…素晴らしい質問ですね。精神的に?それとも哲学的に?

ジェニー:そうじゃなくて、住む場所みたいな。

マーク:あぁ。(笑って)その質問になら答えられますよ。えっと…

[マーク、カメラをシェーンに手渡す。]

マーク:持ってくれますか?僕が話してる間…

[シェーン、カメラを受け取り、マークを撮る。興味が無いのでカメラを傾けて持っている。マーク、撮影範囲に入ろうと傾く。]

マーク:(カメラに)マークです。えっと…

シェーン:悪い。

[シェーン、カメラを少しだけ真っすぐに持つ。]

マーク:(カメラに)こちらマーク・ウェイランドです。ジェニーとシェーンと話しています。「住むために何を探しているのか?」という質問に答えます。僕のカメラで顔を撮影しながら家に入って来たという不快な行為がお二人に先入観を与え、僕をルームメイトとして考えてくれないということにならないよう願ってます。

[ジェニーとシェーン、微笑み合う。]


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その後

[シェーン、話しているマークを撮影している。]

ジェニー:ビデオ(撮影)を監督してるんだ?

マーク:はい。

ジェニー:具体的に何してるの?

マーク:脚本書いて、撮影して、編集してます。一番最初の仕事を引き受けた時、えっと、パートタイムだと思って身の回りの物をまとめて映画学校に通おうと思ったんだけど、でも…上手く行きませんでした。

ジェニー:今まで作った映画のタイトルは?

マーク:「Bareknuckle Backyard Wrestling(裏庭/隣近所素手レスリング)」、 「Bloody Bar Brawls(血なまぐさいバーでの口論)」、「Ass-Kicking Sisters(超かっこいい姉妹)」、 で一番初めに作ったのは「World's Craziest Bachelor Parties(世界で一番クレイジーな独身さよならパーティー)」です。結構ヒットしたんだけど…「Wild-Ass Catholic School Girls(超ワイルドなカトリック女学生)」 よりはダメでした。

[シェーン、マークの話しに乗っりきってるジェニーの顔を撮る。]

マーク:それ見たことあります?

[シェーン、カメラの電源を切る。]

シェーン:(笑って)変なの。あのさ…私とジェニーの方から連絡行くから。

[シェーン、カメラをマークに戻す。]

マーク:分かりました。2人はどうやったらアーティストになる道を見つけ出せるかってこと分かってるでしょ?
(指差して)あれスタジオ?

ジェニー:うん。

シェーン:ああ。

マーク:素晴らしいっすよ。僕の機材を運び入れて、今まで撮影した映画を置くことできますね。ホントに僕のこと誤解しないで下さい。僕はドキュメンタリー映画を撮りたいだけなんです。

ジェニー:でもそんなのそこまで売れないよね?

マーク:そうですね。でも、本当にいいドキュメンタリー映画があって…あの…「グレー・ガーデンズ」って見たことあります?

ジェニー:(笑って)あるある。それって、何だっけ。2人の…2人の狂った女性…

マーク:そうそう。

[マークとジェニー、興奮し出しその映画について話し出す。]

ジェニー:(シェーンに)…その2人って母親と娘だっけ?

マーク:そうそう。

ジェニー:うん。うん。その映画って最高にクレイジーで…

マーク:一番最高ね。

ジェニー:…信じがたい。

マーク:今までで一番最高のドキュメンタリー。

ジェニー:私が見たドキュメンタリーで一番最高。

マーク:その通り。

ジェニー:うん。

マーク:(シェーンに)この映画見た方がいいっすよ。僕のインスピレーションなんです。ああいうのを作るってどんな感じか想像して下さいよ。あの映画は…あれはホントに人を感動させたんです。僕…(ため息)

ジェニー:マークは人のこと感動させたいの?

マーク:はい。僕は人のことを感動させたいです。

シェーン:それは理解できるね。

[ジェニーとシェーン、お互いを見る。]

マーク:僕がさっきやったことで先入観持たないで下さい。変わってるって知ってます。(笑って)でも僕の監督したビデオは金になるんです。前払いとしてセキュリティーと6か月分の家賃を払えます。現金で。

[ジェニーとシェーン、お互いを見る。]


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遊園地 ー 日中

[海の桟橋にある乗り物やゲームで溢れた遊園地。観覧車やジェットコースターなどがある。スクランバーにはデーナとターニャが一緒に乗り、アリスはデートの相手のクリスと乗っている。クリス、アリスに腕をまわしている。スクランバー、小さい円を描きながらぐるぐる勢い良く回っている。ライド終了。デーナ、気分が悪そう。]

アリス:(笑って)(クリスに)ちょー楽しかった!

[スクランバーが停止する。クリス、アリスを支え、外へ。アリス、片手に黄色いニワトリのぬいぐるみをぎゅっと握っている。笑う。]

アリス:(笑って)ありがと!

クリス:どういたしまして。

[2人、ターニャとデーナを後ろに引きつれ、歩き出す。]

アリス:(笑って)ねえ、私の顔傾いてない?

クリス:いいや。君の顔はパーフェクトに見えるよ。

ターニャ:(デーナに)あの2人、今までで一番かわいいカップルじゃない?

クリス:(アリスに)去年、僕の会社は顧客のためにこの場所を借り切ったんですよ。1つの場所を乗っ取るなんて…
かなり気持ち良かったです。

[アリス、笑う。デーナ、アリスを見てクリスに向かってしかめっ面をする。アリスとクリス、側の叫びまくってる乗客を乗せたジェットコースターを見る。]

クリス:楽しかった!

アリス:あの、クリスは何をしてるんですか?

クリス:僕はビジネス・マネージャーをしてます。エンターテイメント産業と取り引きしてて、だから…

[ターニャ、デーナの髪をいじる。デーナ、鼻にしわを寄せ、クリスに向かってしかめっ面をする。]

ターニャ:ねぇ。また観覧車に乗ろうよ。今度は回りまくるわよ!

アリス:あのさ、私…私、トイレに行きたいから。観覧車の側で待ち合わせしよ。んじゃ。観覧車でね。

[アリス、ぶらりと去る。]

ターニャ:ねえ、クリス?

クリス:もちろん乗るよ。僕は勇敢だから。

デーナ:ねえ、あのさ、私ここに残るわ。休憩取りたいし。あと…

ターニャ:(膨れっ面)

デーナ:アリスに付き添ってあげたいしさ。

[デーナ、ぶらりと去る。]

クリス:(ターニャに)オーケー。

デーナ:楽しんでね!

[クリスとターニャ、手を握り、笑いながら走って観覧車へ。デーナ、アリスの後を走って追う。]

デーナ:アリス。アリス、待ってよ!アリス、待ってってば!

[アリス、ようやく止まる。]

アリス:何よ?

デーナ:(怒って)あんたあんな風にクリスのこと誘惑しなきゃいけないの?

アリス:あんたの彼女がクリスと私をくっつけたんじゃん!

[デーナ、目を回す。]

アリス:「アリス、私の友達のこと絶対気に入るって」っつーかその人が男だって教えてくれることぐらいできたでしょ。

[2人、話し止む。デーナ、アリスの方を向く。]

デーナ:教えてなんか変わった?じゃあ、女の子達は「ねえ、どんな仕事何してんの?私、どんな感じ?私かわいい?」って話さないのね。

アリス:私そんなこと言わなかった。

[デーナ、目を回す。]

アリス:ってか意味分かんないんだけど!私に何をしてもらいたいの?ねえ?

[デーナ、アリスに近寄る。ニワトリのぬいぐるみを取り脇にやる。アリスに優しくキスをする。2人、キスを止め、辺りをナーバスに見る。]


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プライベート・スパ ー 日中

[ペギー・ピーバディーと恋人のロシア人、ニコラスがスパのベッドに横たわっている。ペギーの通訳、ベスナ 、イスに座って隅にいる。 2人のマッサージ師がペギーとクリスをマッサージしている。気持ちを落ち着かせるクラシック音楽がかかっている。ベット、ペギーの前に立っている。]

ベット:ヘレナの信念はかなり尊重してます。私はただその内にそれが悲惨的な間違いになるだろうと…

ペギー:ヘレナはとっても敏腕なの。悲惨的な間違いを犯すなんて有り得ないわよ。

ベット:彼女の能力を疑ってるわけじゃないんですよ、ペギー。でもアートはあなたの遺産じゃないですか。労力を費やして(アートを)収集したんじゃないですか。

ペギー:(笑って)私の遺産が何か知りたい?(ニコラスに)ニコラス。ニコラス、ダーリン。私の遺産は何になると思う?

[ニコラス、通訳を見る。]

ベスナ: [ロシア語で話している。]

ニコラス:(ペギーに)[ロシア語で話している。]

[ベット、ため息をつき、腕を組む。ペギー、ニコラスの言葉を夢中に聴く。ペギーとニコラス、数回キスをする。]

ベスナ: 白い砂浜の海。

[ベット、通訳を見て嫌気が差す。ベスナ、続ける。ニコラスとペギー、お互いを愛撫し、キスをし、鼻をすり寄せ合う。]

ベスナ: グレナディンズにあるコテージ。冷たいモヒートが入った数本のピッチャー(=お酒のピッチャー)。光り輝く24時間の24のオーガズム。

ペギー:要点は分かったわ。(笑って)彼、英語を一言も話せないの。

ベット:(笑って)察してました。

ペギー:ベスナ を見つけられてラッキーだわ。素晴らしい通訳なの。恥ずかしがらずに私達と寝室まで来てくれるし。(ため息)彼って寝室でとてもすてきなことを言うのよ。

ベット:(笑って)よかったですね。

ペギー:私ってラッキー。2回経験することができたから。1回目は本能的に。2回目は…言葉で。ベスナは私達といっしょにグレナディーンズにまで来てくれるの。ね?

ベット:ペギー、グレナディーンズに行く前に、私達の代わりにヘレナと話してくれますか?例年のピーバディ財団からの補助金無しではC.A.Cは絶対に苦しむと確信してるんです。

ペギー:(座って)ヘレナはあなたのことがっかりさせたの?彼女、もう決めちゃったの?

ベット:いいえ、まだです。私はただ心配してるだけで…

ペギー:自信を持ちなさいよ。

[ニコラス、ペギーの肩を撫でている。]

ペギー:(ベットに)私のこと見て御覧なさい。もしこれがあなたに自信を与えなかったら…

[ペギー、ニコラスに数秒間に渡るキスをする。ベット、目を回し、視線を反らす。ペギー、キスを止め、エクスタシーを感じながらベットを見る。ベット、気分が悪そう。]


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ニューヨークシティーのストリート ー 夕方

[ベット、込み合っているマンハッタンの通りを歩いている。エンパイアー・ステイト・ビルディングが遠くに見える。携帯で話し中。]

ベット:(電話)ヘレナ・ピーバディーをお願いします。折り返し電話をしているベット・ポーターですが。(聴く)あの、あなたヘレナは空き時間ができるって…(ため息)はい。伝言残します。すみませんが私が今夜飲みに誘いたいということを伝えてくれますか?私達、終わらせてないことが…(聴く)(ため息)わかりました。ありがとう。

[ベット、電話を切る。]

ベット:(声を潜めて)クソっ!


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ロスのストリート ー 夜

[マークと友達、ゴーミー がトラックに乗って通りを運転している。]

マーク:(声)いやそうじゃなくって、裏にあるゲストハウスなんだって。でもトイレもお風呂も台所もないから、それは共有するんだよ。

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ジェニーとシェーンの家 ー 夜

[ベットとジェニーの家の間の駐車場にトラックを止める。マークとゴーミー、車から出る。]

マーク:着いたぞ。愛する我が家に。

[2人、ジェニーが昔住んでいたガレージ/スタジオへ。マーク、ドアの鍵を開け、電気を付ける。たいして特別でもない、広くてからっぽの部屋。]

マーク:どう思う?

ゴーミー:これだけ?

マーク:おいおい。

[マーク、ゴーミーの耳をぴしっと弾く。]

マーク:黙れ。

[からっぽな部屋のショット]

マーク:おい、車から荷物運び出すの手伝えよ。

ゴーミー:はいはい。


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ニューヨークシティーのストリート ー スターライト・クラブの屋外 ー 夜

[別に特徴も無いクラブの外で数人の人達が固まっている。タクシーが止まる。ベット、タクシーから降り、クラブ内へ。]


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スターライト・クラブ ー 夜

[ダンスフロアー付きのオシャレなレズビアン・バー。ジャズがかかっている。 女性客、店内の隅に固まっている。ベット、クラブ内に入り、カウンターに着く。]

ベット:(バーテンダーに)Absolut マルティーニお願い。

[バーテンダー、マルティーニを作る。ベット、辺りを見渡す。数メートル先にいる美しい若い女性を見つける。女性、友達よりもベットの方に興味がある様だ。ベット、女性を数秒感見つめ、視線をそらす。自分に目を回す。しばらくして、マルティーニを一口飲み、女性の方を見る。]


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ジョイス・ウィシュニアの家 ー 夜

[ティナ、ジョイスの家の玄関前に静かに近づき欄(ラン)を置く。]


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スターライト・クラブ ー 夜

[BGM: Joy StickのGoodtimes。バーテンダー、またマルティーニを注いでいる。そしてまた。ベット、最後のマルティーニを飲み干し、
あの女性の方を向く。立ち上がり、彼女の方へ。セクシーにジャケットを脱ぐ。]

ベット:踊りたい?

[ベット、女性が答える前に彼女の手を取り込み合っているダンスフロアーへ連れて行く。ゆっくりでゆるやかだがかなりセクシーなダンス。ベット、女性の髪を優しく撫で、瞳を見つめる。]

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ジェニーとシェーンの家 ー 夜

[ジェニー、玄関を開ける。アリス、6本入りのDos Equisビールを持って立っている。]

ジェニー:こんばんわ。

アリス:ハロー!

ジェニー:元気?

アリス:うん…元気…うん…

[ジェニー、アリスの頬にキスをする。アリス、笑いながら中へ入る。]

アリス:(みんなに)ハロー!元気?

[カルメン、CDプレーヤ脇にあるCDをチェックしている。]

カルメン:こんばんわ!(笑)

アリス:元気?

シェーン:おう。

[シェーン、彼女とソファーの上に寝そべっている。その他に4、5人の女の子がビールを飲んでタバコを吸っている。]

シェーン:で…ブラインドデートはどうだったの?

アリス:クソターニャが私をある男性とくっ付けたのよ。

女:(笑って)ははは、最悪じゃん。

シェーンの彼女:その人かわいかった?

アリス:うん。ちょーかわいかった。つーかちょっと好きだったりして。分かんないけど。誰かビールいる?

シェーン:うぅん。いらない。

カルメン:ブリジット・バルドーCDコレクション持っているの?

シェーン:あぁー…

カルメン:最高ー。

シェーン:それ…ジェニーの。

[カルメン、少し困惑気味。ジェニーを見る。]

カルメン:私ブリジット・バルドーちょー好きなの。

ジェニー:(微笑んで)私も。

[カルメン、CDチェックに戻る。ソファーの上で彼女といちゃいちゃしているシェーンをちらりと見る。]


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ジョイス・ウイシュニアのゲストハウス ー 夜

[ティナ、ベッド横で服を畳んでいる。ドアをノックする音が。ティナ、ドアを開ける。ジョイスだ。]

ティナ:入って。

[ジョイス、入る。ティナ、服を畳む。]

ジョイス:あのさ、あの、きらいなランをありがとうって言いたかっただけなんだけど。

ティナ:あぁ、いいえ、いいえ。ありがとう。

ジョイス:あのね、私の元カノはランのコレクターだったから、私はいいランを選別することできるのよ。ありがとう。

[ティナ、ベッドに座る。]

ティナ:私…私、ジョイスが今まで私のためにやってくれたことに私が感謝してるって知ってもらいたかったの。ここずっと、あの、かなりつらかったし…

ジョイス:そうね。

[ジョイス、ベッドに座る。]

ティナ:ジョイス…今までずっと親切にしてくれてる。私…

ジョイス:(両手を開き)(微笑んで)おいで。抱擁し合いましょう。

[抱擁する。]

ティナ:ありがとう。ジョイスは最高よ。ホントに。

[ジョイス、微笑み、ティナの顔に手を伸ばし優しく撫でる。ジョイス、しばらくして身を屈め、ティナにキスをしようとする。ティナ、困惑状態。ジョイス、手をティナの胸に置く。ティナ、中断させる。]

ティナ:ごめんなさい。私…できない。

ジョイス:もちろんできるわよ。ほら。リラックスして。リラックスしてみて。

[ジョイス、またティナにキスをする。ティナ、ジョイスを押しのける。]

ティナ:ダメ。

[ジョイス、両手でティナの顔を包む。]

ジョイス:(微笑んで)ねえ。大丈夫だから。私、気を付けるから。妊娠してる女性と寝たことあるから。

[ジョイス、ティナにまたキスをしようとする。ティナ、力強くジョイスを押しのけ、立ち上がる。]

ティナ:ダメだってば!(離れて)もう。ダメ!

[ジョイス、びっくりしている。]


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ジェニーとシェーンの家 ー 夜

[テーブル、タバコの吸い殻とビールの空き瓶で散らかっている。シェーン、まだ彼女といっしょにソファーに寝そべっている。アリス、側の床の上にすわり、一人で(お酒を)ショットしている。ブリジット・バルドーがかかっている。]

シェーンの彼女:リズ・バン・アッサムとギャビー・デュボーはSMコスチューム着てたの。で、そのギャビー。リズの股まで繋がれてるでっかいチェーンを股からぶら下げてた。

アリス:ギャビー・デュボーはちょー変人。

[ジェニー、脚を抱えて独りぼっちでイスに座っている。恥ずかしそうにカルメンに微笑みかける。]

シェーン:(笑って)ギャビーはアリスのことかなり怖がらせたみたいだね。

[カルメン、礼儀正しくジェニーに微笑む。そしてシェーンを見る。]

アリス:そうよ。あんなもん二度と触りたくない。気の狂った奴らにはもうこりごり。

[シェーン、彼女といちゃいちゃし始める。カルメン、心地無く見ている。]

カルメン:(咳払いをして)あのさ、私…もう帰るわ。

[カルメン、シェーンのことを見ているジェニーを見る。]

カルメン:じゃあまたね。

[カルメン、去る。]

アリス:バイバイ…

[ジェニー、うつむく。アリス、またショットをする。]

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ジョイス・ウイシュニアのゲストハウス ー 夜

[ティナ、自分のバッグを持ち、去る。]


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ガレージ ー 夜

[マーク、ビデオ機器をつなげている。ゴーミー 、箱を置き、窓の外眺める。窓の向こうにはシェーンと彼女が台所で立ってキスをしている。]

ゴーミー :おい!お前ちょーラッキーじゃん。

[マーク、微笑み、頭を振る。]

マーク:こっち来てアンプ(=アンプリファイアー)をつなげるの手伝えよ。

ゴーミー :(まだ見ている)おう。

マーク:ゴーミー !

[ゴーミー 、マークの方へ。外をまだ見ている。]

マーク:見んの止めろよ。

ゴーミー :きっとあの人達アンプつなげるの手伝ってくれるんじゃん。

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ベットの家 ー 裏庭 ー 夜

[シェーン、裏門を開け、入る。他の数人の女の子達がシェーンに続く。]

シェーン:ベットが好きな時に泳いでいいからって言ってた。だから…泳ご。

[アリス、ビールを開ける。皆、プール脇へ。服を脱ぎ、プールへジャンプ。]


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ベットのホテル部屋 ー 夜

[BGM:Broken Social SceneのLover's Spit (Beehives バージョン)。ベット、ドアを開け、電気を付ける。バーで出会った女性が着いて来る。ベット、酔っている。よろよろとテーブルまで行き、靴を脱ぐ。女性、ドアの側に立ち、辺りを見る。]

女性:いいホテルだね。

ベット:(笑って)まあね。

[ベット、女性の方へ行き、後頭部を触って首にキスをする。ヒートアップする。ベット、時を優位する。]


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ベットの家 ー 裏庭 ー 夜

[ジェニー、プールの側を通る。トラックから戻って来たマークとゴーミー に出くわす。]

マーク:よぅ、ジェニー。

ジェニー:マーク。

マーク:俺の相棒ゴーミー 。

ゴーミー :どうも。

ジェニー:初めまして。

[2人、握手をする。]

ゴーミー :よろしく。

ジェニー:よろしく。

[ゴーミー 、プールで泳いでる女の子達を見る。]

ゴーミー :おぉ。あのプールいかしてるね、ジェニー。混じってもいいかな?

ジェニー:あぁー…みんなに聞いた方がいいと思うよ。

シェーン:おいマーク!いっしょに泳ごうよ!

[ゴーミー 、うれしそうにうなずく。マーク、ゴーミー を見る。ゴーミー 、しかめっ面をしてガレージへ。ジェニー、歩き出す。]

マーク:あのさ…ちょっと聞いてもいい?

ジェニー:うん。

[マーク、ベンチに座る。ジェニー、隣に座る。マーク、タバコを取り出し、ジェニーに勧める。]

マーク:タバコいる?

ジェニー:うん。

[後方では、シェーン、アリスと他が楽しい時間を過ごし笑っている。マーク、ジェニーのタバコに火をつける。]

ジェニー:なに?

マーク:あのコ達…みんなゲイでしょ?

ジェニー:うん。まあ、ゲイね。

マーク:ジェニーは?

ジェニー:私がなに?

マーク:ゲイなの?

ジェニー:(肩をすくめて)さあ。どう思う?

マーク:もし俺がジェニーのことをバーで見かけたら、ストレートだって思う。

ジェニー:ふぅーん。

マーク:そんなの全然意味ないけどね。

ジェニー:うん。

マーク:最近は分からないからね。だろ?

ジェニー:うん。でも、あの人達がゲイだって分かったじゃん。(プールを見て)でしょ?

マーク:(うなずいて)うん。

ジェニー:どうして分かったの?

マーク:どうしてだろう。彼女達の態度に何かあるんだと思うけど。筋肉質とかそういうんじゃなくってね。女らしい人達もいるし。だろ?
彼女達…の…髪型かなぁ。

[ジェニー、頭を振り、目を回す。]

マーク:ああいうかっこいい髪型。俺のこと誤解しないでよ。なんか…そうじゃなくって…髪型以上に何かあるような。

[ジェニー、笑う。]

マーク:いや違う…やっぱそうだ。なんか…放ってる物が…(考える)どうしてか探っておくわ。

ジェニー:ふーん。やる時教えてね。

マーク:分かった。やる時教えるから。

[ジェニー、笑う。マーク、プールにいる女の子達をちらりと見る。ジェニー、マークの腕を叩き、顔に指差す。]

ジェニー:見ちゃダメ。

マーク:ごめん。

ジェニー:ヤらしいんだから。(立ち上がり)おやすみ。

マーク:おやすみ。

[ジェニー、去る。マーク、プールをちらりと見て、視線を反らす。]


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ジェニーとシェーンの家 ー 台所 ー 夜

[夜遅く。みんな家に帰った。ジェニー、独りで食卓テーブルに座っている。シェーン、よろよろ歩いて来て、冷蔵庫からお酒を取り出す。]

シェーン:なんでこんな遅くまで起きてんの?

[ジェニー、悲しげ。考え込んでシェーンを見る。]

シェーン:ねえ?

ジェニー:髪切ってくれる?

シェーン:どんな髪型?

ジェニー:短く。

シェーン:いいよ。

[シェーン、ジェニーに向かい合って座る。]

ジェニー:うん。切って欲しい。すごい疲れてなければだけど。

シェーン:そんなに疲れてないよ。

ジェニー:そう。

シェーン:ホントに切りたいの?

ジェニー:(微笑んで)うん。私…変わりたいから。

シェーン:分かった。

[シェーン、立ち上がり、イスを部屋の真ん中に起き、背後に立つ。ジェニーに微笑む。ジェニー、微笑み返す。そしてイスに座る。シェーン、ジェニーの目の前で膝をつく。]

[BGM:Iron and WineのNaked As We Came

ジェニー:(悲しそうに)オーケー。

シェーン:オーケー。

[シェーン、ジェニーに微笑む。]

ジェニー:(すこしうれしそうに)うん。

シェーン:(微笑んで)分かった。

ジェニー:うん。

シェーン:切り始めようか。

ジェニー:うん。

[シェーン、テーブルにあるハサミを取り、ジェニーの後方へ。ジェニーの髪をとかす。ジェニー、目を閉じる。そして泣きながら目を開く。]

[シェーン、切り始める。涙がジェニーの顔を伝う。しばらくして、ジェニー、微笑む。]

 

ー完ー


Written by SHOCKS
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Original transcript courtesy of Steph
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